慶應理系進学は”SFC”と”理工学部”のどちらが自分のキャリアにマッチするかを考えよう!

日本の大学受験生は、受験対策に多くの時間をかける一方、勉強で忙しいからと肝心な進学先の大学について、学部ごとの特色を調べることはおろそかになりがちではないでしょうか。しかし、同じ大学でも、所属する学部によって大学生活は似ても似つかないものになるので、受験する大学の学部について基本的な情報だけでも押さえておきましょう。

今回は理系として「慶應義塾大学」を進学先として考えたときに候補に上がる、「SFC」と「理工学部」の違いをまとめます。(同じ理系ですが医者になりたい学生は迷いなく”医学部”を目指すと思うのでこちらの記事ではのぞきます。)

理工学部とSFCで共通する点

理工学部もSFCも、それぞれ日本の技術力を支える有数の教授の方々が在籍しています。学生は、研究に必要な知識を学んだあと、研究を教えてもらいたい教授を自分で選ぶことができます。その教授のもとで自分のやりたい研究に没頭しながら、社会で活躍するのに必要な多種多様な技術を学ぶことができます。研究を通して、自然とプログラミングの技術を習得したり、理論的な思考力を高める学生が多く、社会で生きていくのに役立つスキルを多く得ることができます。

理工学部: 一つの分野に没頭して本格的に研究したい学生におすすめ

中でも「理工学部」では、一つの分野に没頭して本格的に研究をしてみたい学生にぴったりです。実際、理工学部のカリキュラムでは、1年生の時に、がっつり没頭したい分野を決めて学科に配属になり、2年生からその分野の研究をするのに必要な専門的な知識を2年間かけて習得します。そして、4年生からついに自分の選んだ教授の研究室で、思う存分研究することができるようになります。学部生では1年だけしか研究できないため、さらに研究をするために2年間の修士課程に進む学生が多くいます。

修士や博士といった言葉に聞き馴染みのない方は、こちらの記事もぜひご覧ください。

まとめると、理工学部では3年間かけて養った深い教養を武器に、自分の専門分野について本格的に研究できます。うまくいけば特許の取得論文が世界的に注目されるといった成果を上げることができ、その先のキャリアに大きく繋がることでしょう。そのため、研究者や技術者を目指す学生も少なからずいます。

一方、あえてマイナス点を言うと、1~3年生は基本的に教養を学ぶことが義務付けられており、自分の興味とマッチしない授業も少なからず取らないといけないシーンが出てきます。また研究して身につけた専門知識がほとんど就職先では必要ないといった拍子抜けなケースも多々あり賛否両論があるところです。

SFC: 湘南藤沢キャンパス 分野横断的に研究したい学生におすすめ

SFCとは理工学部(神奈川県矢上キャンパス)とは別の場所(湘南藤沢キャンパス)にある学部です。(SFCは英語の頭文字と思いきや”Shonan Fujisawa Campus”の略です笑)

SFCは知的好奇心が幅広くあり、分野横断的に研究したい学生におすすめです。理工学部よりも圧倒的に受講必須の授業が少なく、学生の自主性を尊重したカリキュラムになっています。

研究活動も1年生の時から参加することができ、複数の研究室に同時に所属して、いろいろなテーマで研究に携わることができます。

SFCで行われている研究には、人類の科学を前進させる基礎研究よりも、社会にいますぐ実装できるようなアプリ・ロボットの開発といった応用研究が多い印象があります。
SFCのホームページで、実際にどんな研究会があるのかぜひざっとチェックしてみてください。きっと気になる研究会が見つかるはずです。

まとめると、SFCでは学生の自主性に基づいて、興味の赴くままに複数の分野を研究することができます。学年にも縛られることなく4年間全て研究に費やすことができます(逆に4年生から研究したい人は、そうすることも可能です)。このような方針から、在籍する学生には、起業家精神を持った活発な学生が多い傾向があります。

あえてマイナス点を言えば、理工学部に比べて教養の授業が少ないため、高い質の研究成果を出すことが難しい傾向があります。研究分野もいろいろ手を出しすぎると、最終的な成果がどれも中途半端になる危険性もあり、その辺りの責任も自分で持ちながら活動しなければいけません。

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